何故、内部統制が必要になったのか?
何故、内部統制が必要になったのでしょうか?
内部統制がでてきた背景は何でしょうか?
アメリカで2001年から2002年にかけて大きな会計不祥事がおこりました。
2001年1月にエンロンの会計不祥事がおこりました。
次にワールドコムの会計不祥事が起こりました。
ワールドコムの負債金額は米国市場最大といわれる約4兆7000億円です。
アメリカ経済全体に非常に多くの痕跡を残しました。
このエンロンやワールドコムの会計不祥事をきっかけに内部統制ということが注目されるようになりました。
ワールドコムの粉飾決算は、ある女性監査員の内部告発で明らかになりました。
エンロンやワールドコムの会計不祥事がおこった原因は、内部統制の仕組みが存在していなかったこと、もしあったとしても確実に運用されていなかったことだということです。
第2のエンロンやワールドコムを作らないために、企業の財務情報の透明性と正確性を求め、確実にそれが実現できるようにする内部統制の仕組みが注目を集めるようになりました。
そして、2002年に、「SOX法」が制定されました。
日本語では、「企業改革法」と呼ばれています。
日本でも次のようないろいろな不祥事がおこりました。
- 2004年2月
ソフトバンクBBで450万件を超える個人情報が漏洩しました。
- 2004年10月
西武鉄道の有価証券報告書の大株主の状況における虚偽記載の発覚しました。
- 2005年4月
カネボウの過去数年に及ぶ巨額粉飾が発覚しました。
2005年7月、9月には、カネボウ経営者と担当の公認会計士が逮捕されました。
- 2005年11月
顧客の預金10億円を着服した疑いで東京三菱銀行の元派遣社員が逮捕されました。
- 2005年12月
みずほ証券、ジェイコム株の誤発注で400億円を超える損失をだしました。
- 2006年1月
ライブドアの経営者が証券取引法違反容疑で逮捕されました。
そして、アメリカの「SOX法」を参考にして「新会社法」や「金融商品取引法」で「内部統制」が制定されました。
この「内部統制」をおこなうことにより、企業の不正を防止する体制を作ることが出来るようになります。
「SOX法」や「金融商品取引法」の「内部統制」については、別途説明していますのでそちらをご覧ください。
●「内部統制」の関連ページです。
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